外見ゆえのヒエラルヒー~「モンスター」
テストしてみて、
記事が消えた理由がなんとなくわかりました!


こんばんは、
お話し好きのひよっこ産業カウンセラーです。



最近読んだこの本、
面白い!

モンスター (幻冬舎文庫)モンスター (幻冬舎文庫)
(2012/04/12)
百田 尚樹

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あの、永遠の0 (講談社文庫)の百田尚樹作。



内容は文庫カバーの裏表紙によればこんな感じ。
田舎町で瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ扱いされる悲惨な日々。思い悩んだ末にある事件を起こし、町を追われた 未帆は、整形手術に目覚め、莫大な金額をかけ完璧な美人に変身を遂げる。そのとき亡霊のように甦ってきたのは、ひとりの男への、狂おしいまでの情念だった 。


「バケモノ」と呼ばれる程、「畸形的」に見にくかった「和子」が
「完璧な美人」になるまで憑りつかれたように整形する。
一足飛びに整形するのではないので、
その段階を追った手術の説明も細かくて興味深いし、

なにより、だんだん綺麗になっていく中での
主人公自身の気持ちの変化、そして周囲の態度の変化、が
この作品の大きな柱です。



これまで、こういう「変身もの」とかは
交通事故のけがとか火傷とかで整形してきれいになりました、
みたいな感じは小説やドラマで観たことはありました。


そんな他の小説やドラマでも、周囲の態度は激変して・・・という描写は当然にあって。

そもそも、良かれ悪しかれというか
男性も女性の相手の容姿で態度が変わるのはもう自明の理って感じですよね。
そんな中に本質を見抜く「誰か」と知り合って、物語が展開したり、
読者も「そうそう、外見より中身」と自分を納得させる、のがパターン。


でも、この小説。
高校生の時「事件」をおこして、
東京の短大へ体よく追い出される。
その時に母方の親戚と養子縁組させられて、名前も変わる。
「鈴原美帆」と。


たいていの「変身もの」は変身してから名前が変わることが多いけど、
これは、名前が変わったって容姿がかわらないと
周囲の態度は全く変わらない。



そして。
この小説では「自分から」整形をするのです。
自分が稼いだお金の中できれいになっていく


これが凄いです。


整形外科の医師も看護婦も応援はするけど、
誰からも資金援助なんかされない。


少しづつきれいになって、
すこしづつ自信をつけていく。


特に、最初に二重にしてから。
これまで周りからバカにされてもがまんしていた美帆の気持ちが変わる。
まずは、たった8万円くらいで綺麗になれるのに
整形手術をしてくれなかった両親への怒り。
出社してきた美帆を笑う同僚への反発。


同僚へは怒りを爆発させることで、
もうこれまでの様にあからさまに職場でバカにされることはなくなる。

このあたり、
女性のなかでの美醜のヒエラルヒーや
遠慮や残酷さの度合いとかが
描かれてて、「象徴的」な描写なんだけど、
「こんなにひどくない」とも
「そうそう!その通り」とも言い難い、
はい、男性だから書けたとも言える。

というより
美帆が桁外れに醜い、という設定だから書けた、と思う。





そして「美しくなる方法」を知った美帆は、
ただ綺麗になりたいから、整形を続けていく。


作品の紹介で「ひとりの男への狂おしい間までの情念」とありますが、
その情念の為にきれいになるのではなく、
完璧な美人になったからこそ、その情念が湧き上がる。




この辺は、私にはよくわからない。
ただこのポイントがないと、
小説が終わらないからなのか。
それとも、美帆自身が整形を終わらせられないからなのか。

この情念が無ければ美帆ももう少し幸せになれたのに、
と、私は思ったしたぶん作者もそう思っている・・・はず。







さて。
以前から
かわいい子の方が、小さい時から見知らぬ人にもかわいがられる分
笑顔が多くて良い性格になる、と感じていました。
逆にそれ程かわいくない子は、自分よりかわいい子がかわいがられるのを見て育つので
どちらかというとひねくれた部分がある、と。




作品の中でも中学の先生がそういう事を言います。

「かわいい女の子は小さい時からみんなにかわいがられるから、のびのびと健やかに素直な良い娘に育つが、ブスは小さい時から可愛がられないから、心が歪むんだ」と。

中学生の和子もその通りだと思う。




このあたり、
産業カウンセラー的にいうと
やはり人格や性格の形成には育成歴が大きいな影響を持つ、
という事ですよね。

そういう見方もちょっとしつつ読んでおりました。




結構ぶ厚い文庫ですが、
永遠のゼロより一気に読めます。




オススメです。







今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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コメント
この本はヤバい!!
いや〜!この記事を読んで興味を持ち、
さっそく読みましたよ〜!(しかも面白くて一気読み)
この本はマジでヤバいです!!
エピローグの最後の1文を読んだ時に、
全身に鳥肌がたちましたよ!
なんか切ないですよね。。

本当に良い本をオススメしてくれて、
ありがとうございました!

少し気持ちを落ち着かせて、
近日中に感想をBブログにあげようと思います。
2013/10/14(Mon) 00:54 | URL | ペンギンオヤジ | 【編集
Re: この本はヤバい!!
ペンギンオヤジさん、コメントありがとうございます!
コメントに気づかずに失礼しました。

ね~~~~!!
この本、面白いでしょう?

ペンギンオヤジさんのブログ、拝見しました。
さすが、内容が濃くて深くて・・・
勉強になります。

それでも、
私のブログからペンギンオヤジさんに興味を持ってもらえたことだけでも
すっごくうれしです!

最後の1行、確かに。
エピローグだけさっと読み返しましたが、
あの1行の為にエピローグはある、って感じにも思えました。

さて、ブログもネタに苦労しながら
なんとか頑張ってます。
また、遊びに来てくださいね。




2013/10/16(Wed) 22:31 | URL | eries.m | 【編集
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